片仔廣とは、中国福建省章州市製薬公司一ヶ所だけで製造されている漢方製剤です。その処方と製法は宮廷秘法となっており、国家の保護を受けています。
片仔廣は肝臓漢方薬として知られていますが、もともと打ち身や消炎止痛、消腫止痛、清熱解毒の効能を持つとされる薬です。免疫力を高める効果があるとも言われています。
田七: (85%) |
別名は三七山漆。うこぎ科の植物で、 薬用人参の一種である三七人参の根を乾燥させたもの。 現在は栽培化されていますが、かつては「金不換?金とも交換しない) という別名があったほど珍重されていました。 この田七は、止血作用や鬱血による腫れ、痛みを軽減させる薬として 使用されてきました。 また、血液循環を促進し、ウイルスを抑制、血中コレステロールを 減少させることにも効果があると言われています。 |
蛇胆: (7%) |
蛇の胆嚢を乾燥させたもの。 中医学的には清肺火痰、清熱解毒といいますが、 熱による咳、のどの腫れ、目の腫れ、黄疸、下痢、各種できものの 治療に効果があるとされています。 |
牛黄: (5%) |
牛の胆嚢、胆管、あるいは胆管の中の結石。 血圧を下げ、血液中のコレステロールを減少させる働きがあると 言われています。 発熱を伴う疾患やのどの腫れ、痛み、ただれ、口内炎、 各種できもの、ひきつけなどの治療に使用されています。 |
麝香: (3%) |
牡のジャコウジカの香襄の中の独特な分泌物。 ジャコウジカは、中国の雲南省や四川省、チベット、ネパールなどの ヒマラヤ山岳地帯にしか棲息していないため、 ワシントン条約により輸出入が禁止されています。 麝香は、活血散結や強い消炎抗菌作用があるそうです。 そのため、鎮静、強心、失神、ひきつけ、腹痛などの症状に 効果が見られると言われています。 | ワシントン条約とは?
正式名称は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」 (convention on international trade in endangered species of wild fauna and flora)。
野生動植物の国際取引が乱獲を招き、種の存続が脅かされることのないように取引きを規制するものです。日本は1980年に加入し、現在では140ヶ国以上が加盟しています。
保護の度合いに応じて、 「付属書T?商業目的の国際取引を禁止) 「付属書U?商取引に輸出国の許可証が必要) 「付属書V?国ごとに品目を指定) の3区分に分けられ、それぞれに品目が記載されています。
片仔廣(へんしこう)は「付属書U」の区分にあたり、中国政府の発行する輸出許可証が必要です。輸出許可証はサイテス(CITES)とも略されます。 |