木耳(キクラゲ・きくらげ)の効能・効用・栄養
木耳(きくらげ)というと、中華料理になんとなく使われている黒くてコリコリしたよくわからない食材を思い出す方が多いと思います。
このよくわからないキノコが、キクラゲです。一般によく目にするのが黒木耳(クロキクラゲ)ですが、白木耳(シロキクラゲ)というのもあります。効能がそれぞれ異なりますので、別々にご紹介いたしましょう。
【黒木耳の性質】
寒・甘、肝・脾経。
【黒木耳の効能】
☆脳梗塞、心筋梗塞の予防
キクラゲは血液をサラサラにするので、血栓、動脈硬化、心筋梗塞の発生を予防します。
☆コレステロール値、血糖値、血圧を下げる
酸性多糖類を多く含むので、コレステロール、血糖値の上昇を抑制します。かたカリウムも含むので、ナトリウムの排出を促進し、血圧を下げます。
☆腫れ物に効く
熱を取り、また解毒作用があるので、腫れを抑えます。
☆造血作用
キクラゲは鉄分を豊富に含むので、造血作用があります。肌に潤いを与え、また貧血の予防にもなります。
【栽培】
中国、台湾、日本、ベトナムなどで仲間のアラゲキクラゲなどと共に広く、ほとんどが原木で、一部では菌床で栽培される。害菌抵抗性も高く、原木栽培は比較的容易。生育温度が 18〜23℃程度であるため、菌床栽培では種菌接種から蔓延開始までの期間は、害菌に汚染されないための管理は重要。
原木栽培
原木伐採は休眠期(11〜3月)に行い、数ヶ月の乾燥の後、種菌を接種する。
排水良好な、直射日光の当らない、散水管理が可能な林地に伏せ込む。
発生は、接種年の 7月下旬頃から始まり、翌年は春から降雨の都度発生する。
3〜5年程度継続。
菌床栽培
基材:広葉樹オガクズ
栄養材:ふすま、砂糖、石膏、過リン酸カルシウム、大豆粉、コメ糠、バガス(さとうきび搾りかす)、ライムケーキ(てん菜糖の搾りかす)など。生産地によって異なる。
培地含水率:65%程度に調整
培養期間:1ヶ月程度。
原基形成開始後、10日程度から収穫可能。年間3〜6回転。
原木に生えた状態の子実体は軟らかく破れやすいので、収穫は慎重に行う。いったん乾燥させてしまえば丈夫になる。 |